高専生のインターンシップ先の選び方
全員参加すべき理由と4パターン別の選択術
「インターンって就活する人が行くものでしょ?」「編入を考えているから関係ない」——それは大間違いです。高専4年生の夏インターンは選択科目として単位認定される授業であり、就職志望・進学志望を問わず全員が参加すべき理由があります。なぜ全員参加すべきなのか、そして自分の状況に合ったインターン先の選び方を先輩の体験談とともに解説します。
📌 この記事を読む前に:高専インターンの基本を3行で
① 高専のインターンシップは4年生の夏季休業中(8〜9月)に実施される選択科目で、5日以上・30時間以上参加すると単位が認定されます。
② 就職志望の学生だけでなく、大学編入・専攻科進学を検討している学生も参加します。
③ 企業の探し方は基本的に学校に届く求人リスト(担任経由)から選びます。大手就活サイトのインターンは単位認定外・保険適用外になる場合があるため注意が必要です。
📋 この記事の目次
- 高専生が全員インターンに参加すべき理由
- 志望パターン別・インターン先の選び方(4パターン)
- どのパターンでも共通して確認すべきこと
- 高専バリューの体験談・口コミを事前に活用する
- インターン先を選んだあとにやること
- まとめ:全員参加・賢く選ぶための3原則
1. 高専生が全員インターンに参加すべき理由
高専のインターンシップは、大学生が就活の一環として参加するものとは性格が異なります。4年生の選択科目として設置された授業であり、5日以上・30時間以上参加することで単位が認定されます。つまり就職志望かどうかに関わらず、単位取得の観点からも参加が前提となっています。
就活において「インターンに参加したかどうか」は、学内の推薦選考や企業面接での評価に影響します。参加することで志望企業の職場環境・仕事内容を直接体感でき、「本当にここに行きたいか」の確信が得られます。また社員・採用担当者と顔見知りになることで、推薦面接がスムーズに進む場合もあります。
「就職しないからインターンは関係ない」と思っている人こそ参加してほしい理由があります。
- 単位になる:選択科目として1〜2単位が認定される。参加しないと取れない単位が消える
- 「なぜ進学するのか」の動機が明確になる:働く現場を見て「やっぱり大学院でもっと深めたい」という確信が生まれる
- 大学院・研究室選びの参考になる:現場のエンジニアに「どんな研究が役に立つか」を聞ける貴重な機会
- 編入・大学院の面接で話せるエピソードになる:「インターンで現場を見たうえでこの研究を選びました」は強力な志望動機になる
迷っているからこそインターンが「決め手」になります。現場を体感して「就職して早く実務に関わりたい」と思うか「もっと研究を深めてから入りたい」と思うか——その判断は体験なしにはできません。毎年、インターン後に進路を決める学生が多くいます。
2. 志望パターン別・インターン先の選び方(4パターン)
すでに就職したい企業が決まっている場合、インターン先の選択肢は大きく2つあります。
選択肢A:第一志望の企業に行く
職場の雰囲気・仕事内容を直接体感できる。社員・採用担当者と顔見知りになることで、推薦面接でスムーズに話が進みやすい。ただし「やっぱり違った」と感じた場合、方向修正が難しくなる場合もある。
選択肢B:第二志望の企業に行く(あえての温存戦略)
第一志望は「本当に行きたいか」を自分の目で確かめる前にインターン参加して変なイメージを持つリスクを避け、第二志望でまず「業界のリアル」を掴む。その体験を基に第一志望への確信を深めてから推薦を出す、という戦略。
先生に「本命は温存して、まず別の企業で働くイメージをつかんでこい」とアドバイスされ、第二志望の企業に行きました。生産技術と設計の仕事の違いが実体験でわかり、第一志望の面接では「○○の業務体験を通じて、設計職でやりたいことが明確になりました」と具体的に話せました。
業界は決まっているが、どの企業の推薦をもらうかまだ決めきれていない場合は、インターンを「企業を見極める場」として活用します。
✅ 優先すべき選び方
① 高専バリューの口コミ評価が高い企業:先輩が実際に働いた感想で高評価を得ている企業は、職場環境・高専卒の扱いが良い傾向がある。
② 営業利益率・一人当たり売上高が高い企業:財務の良い企業は給与・ボーナスの安定度が高い。規模より収益力で判断する。
③ 高専卒OBOGが活躍している企業:高専卒の先輩社員が複数いる企業は、入社後のキャリアイメージがつかみやすく、インターン中に本音を聞ける。
「情報系」で就職したいとは決めていましたが企業は全然絞れていませんでした。高専バリューで口コミ評価が高かった企業のインターンに行ったら、担当してくれた高専卒の先輩がとても生き生きとしていて「ここで働きたい」と思いました。そのままその企業に推薦をもらい就職しました。
「就職か大学編入か決めていない」という高専4年生は実は多いです。この場合、インターンを就活の準備としてではなく、「進路を決める体験」として使うことが最も合理的です。
⭐ このパターンのおすすめ選び方
自分の専門分野に近い業務をしている企業に行く。
目的は「就職したいか確認すること」ではなく「卒業後に何をしたいかのイメージを持つこと」です。技術者として現場で働く姿をリアルに体感することで、「このまま就職する」か「大学でさらに深める」かの答えが見えてきます。
「就職か編入か」で4年生の春まで迷っていました。インターンで電機メーカーの制御設計部門に行ったら、仕事は面白かったのですが「もっと理論から理解してから取り組みたい」という気持ちが湧きました。逆に「就職して正解だった」と思った人も同期にいて、どちらにせよインターンが決め手になったと思います。
大学院も考えていましたが、インターンで若手社員がいきいきと研究開発の話をしているのを見て「ここに来たい」という気持ちが固まりました。「現場に近い研究がしたいなら就職の方が早い」とOBの先輩に言われたのも大きかったです。
進学志望でも、インターンシップは単位が取れる選択科目です。参加しないという選択肢は基本的にありません。進学志望の場合は「卒業後にどんな仕事をしたいか」から逆算して企業を選ぶことで、大学院の研究選択・就職活動の両方に活きる体験になります。
✅ 進学志望のおすすめ選び方
① 志望する研究分野に近い業務をしている企業を選ぶ:大学院で研究したいテーマが応用されている現場を見ることで、「なぜこの研究が必要か」という動機が明確になる。
② 大学院卒の採用・配置実績がある企業を選ぶ:将来の就職先候補として確認しておくと、大学・研究室選びの参考になる。
③ 高専卒と院卒のキャリアの違いを聞ける環境を優先:「高専から直接就職した先輩と、大学院を経てから入社した先輩の違い」を聞ける企業は特に参考になる。
編入志望でしたが単位になるので参加しました。AIを使ったシステム開発をしている企業に行き、現役エンジニアの方に「大学院で何を研究しておくと現場で役に立つか」を聞きました。その答えが編入先の研究室を決める参考になりましたし、大学院の面接でも「インターンで現場のニーズを確認したうえで、この研究テーマを選びました」と話せて好評価でした。
3. どのパターンでも共通して確認すべきこと
志望パターンに関わらず、インターン先を選ぶ際に必ず確認しておくべき項目があります。
- 学内リストに掲載されているか:単位認定・保険適用のために担任経由で申し込める企業が基本。リスト外の企業に参加したい場合は担任に事前確認が必須
- 専門分野との関連性:学科の専門外の企業では単位が認定されない場合がある。担任に確認する
- 交通費・宿泊費の負担:遠方の企業は必ず確認。学内リスト掲載企業の多くは企業が負担してくれる
- 実習内容の具体性:「工場見学のみ」より「実際の業務への参加・社員との座談会あり」の企業を優先する
- 高専卒OBOGの有無:同じ立場の先輩に話を聞ける環境かどうかを事前に調べる
- 高専バリューの口コミを確認:インターンの体験談・入社後の評価を事前チェックしてから選ぶ
4. 高専バリューの体験談・口コミを事前に活用する
インターン先を選ぶ前に、高専バリューの口コミを確認することで「参加してから後悔する」を防げます。大手就活サイトの口コミとは異なり、高専生・高専卒の視点によるリアルな評価が揃っています。
高専バリューで確認できる情報
口コミで得た情報は、インターン中に現場の社員・OBOGに直接質問して裏付けることで、より精度の高い情報になります。「高専バリューで○○と書いてありましたが、実際はどうですか?」という聞き方は、社員に「しっかり調べてきた学生」と好印象を与えることにもなります。
学内リストを受け取り、気になる企業を3〜5社に絞る
担任から届くリストを見て、自分の専門・志望と関連する企業をピックアップ。この時点では広めに候補を持つ。
高専バリューで各企業のインターン体験談・口コミを確認する
インターン体験談があれば内容を確認。入社後の口コミも合わせて読むことで、「インターンの印象と入社後の実態が一致しているか」もわかる。
「インターン中に確認したい質問リスト」を作る
口コミで「気になるが確認できなかった情報」を質問リストにまとめておく。インターン中に社員・OBOGに聞くことで、口コミ以上のリアルな情報が得られる。
参加する企業を1社に絞り、担任に申請する
口コミ・リスト情報・自分の目的を照らし合わせて最終決定。担任に申請し、企業との日程調整を進める。
インターン後:体験と口コミを照らし合わせて進路判断に活かす
「口コミ通りだった・違った」という気づきを記録しておく。就職の場合は面接での志望動機に、進学の場合は研究室選びの参考に活かす。
5. インターン先を選んだあとにやること
企業が決まったら、参加前にしっかり準備しておくことで、インターンの密度が大きく変わります。
| 準備項目 | 内容 |
|---|---|
| 企業研究 | HPで主力製品・最近のニュース・組織構成を確認する。「この会社は何を作っている会社か」を5つ言えるくらいに準備する |
| 質問リストの作成 | 「高専卒はどんな仕事を担当しているか」「配属はどう決まるか」「1日の仕事の流れは」など、気になることを5〜10問まとめる |
| 口コミの再確認 | 高専バリューのインターン体験談を再度読み、「自分が確かめたいポイント」をマーキングしておく |
| 持ち物・服装の確認 | 企業から指定があれば従う。指定なしは清潔感のある服装・安全靴が必要な場合もあるので事前確認 |
| 交通ルートの確認 | 初日の集合場所・時間・交通手段を前日までに確認。特に遠方・初めての土地は余裕を持ったルートを調べる |
就職志望の場合:「高専卒で入社後、最初はどんな仕事を任されましたか?」「希望の部署・職種に配属されましたか?」「5年後、10年後のキャリアはどうなりそうですか?」
進学志望の場合:「大学院卒と高専直接就職の先輩では、担う仕事や待遇に違いがありますか?」「どんな研究テーマを持った学生が現場で重宝されますか?」
6. まとめ:全員参加・賢く選ぶための3原則
単位になる・体験できる・進路の決め手になる。参加しない理由はありません。
原則② 「有名企業」より「自分の状況と目的に合っている企業」を選ぶ
知名度ではなく、就職志望なら「仕事のリアルを確認できる企業」、進学志望なら「志望研究に関連する業務がある企業」を選ぶ。
原則③ 参加前に高専バリューの体験談・口コミを確認し、学内リストから担任経由で申し込む
先輩のリアルな声を読んでから参加すると質問の精度が上がる。単位認定・保険適用のために大手就活サイトではなく学校のリストを基本にする。
高専のインターンシップは就職志望の人だけのものではありません。単位になり、現場を体感でき、進路の決め手にもなる——自分の状況に合った選び方をして、就職にも進学にも活きる夏休みにしてください。
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